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『コラム:東京五輪決定、経済効果には疑問符』 [知識 アーカイブ④]

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By Peter Thal Larsen
2020年夏季五輪の東京開催が決定したことによる日本への影響は、経済効果というよりは、主に心理的な好影響にとどまるだろう。
五輪開催は、安倍晋三首相が進める日本の自信回復にとっては追い風となる。しかし一方で、五輪関連の投資活動が日本をデフレから脱却させるとの期待は見当違いだ。
東京が初めて五輪を招致した1964年、オリンピック開催は日本が現代的かつ技術的に進歩した経済国家になりつつあるというメッセージを内外に発した。安倍首相が日本を「失われた20年」から抜け出させることに成功すれば、2020年の五輪は世界に対して日本復活を高らかに宣言する舞台となるだろう。
ただ、2020年五輪で使われる競技場などについては、東京は既存施設の利用を掲げており、追加投資は控えめな規模となる。投資予算額は約44億ドルにとどまり、既にある準備金から拠出される予定。五輪運営にかかる約34億ドルはチケットや関連商品の販売、スポンサーの資金提供によってカバーされる。
五輪関連の支出が当初の予算を大幅に上回ることはよくあることだ。2012年のロンドン五輪では、計画していた予算の3倍の資金がつぎ込まれた。また2004年のアテネ五輪は、既に財政問題を抱えていたギリシャ政府にさらなる負担を課した。しかし、2013年の一般会計歳出が過去最大の93兆円台に上るとみられる日本政府にとっては、そうした五輪予算も「誤算の範囲」だろう。
五輪に合わせて選手やコーチ、報道機関や観客らが世界中から集まることで、ホテルやレストランの新設、増設、改修が見込まれるが、この点でも経済効果は限定的だ。
東京は昨年、五輪開催が3兆円の経済波及効果と15万人の雇用創出につながるとの試算を発表した。これは国内総生産(GDP)をわずか0.5%押し上げるだけにすぎない。また、投資の中には以前から計画されていたが、実施が前倒しになるだけのものも含まれる。
招致決定を受け日本株は上昇した。野村証券によると、過去にオリンピック招致が決まった7カ国のうち6カ国は、決定発表から200日間で株価が平均15.9%上昇した。しかし長期的にみれば、日本が五輪開催から期待できる効果はせいぜい消費者マインドの改善程度にすぎないだろう。
2013年 09月 9日 17:54 JST
[香港 9日 ロイターBREAKINGVIEWS]

(注1)・・・筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
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